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ゆんこ(あきばっか〜の踊り手)は名店のタコ焼き。硬さと柔らかさの使い分けで、ひと口でトリコにさせる。

2018-08-18




関西から、反則クラスのチームがあきばっか〜のに現れた。

それは自爆とゆんこ。

世界を舞台に活躍する自爆と、関西ではすでに名が知れ渡っているAPOPにも精通したジャズダンサーのゆんこ。

そのゆんこが、あきばっか〜のですべてをかっさらっていったのがこのムーブかもしれない。

賭けグルイの音がはじまった瞬間に、何の合図もなく中央に進んだゆんこ。

その主役感たるや堂々としたものだ。

どよめく観客。

ゆんこはそんな反応にも全く動じず、トランペットの軽快な音に合わせて、コンパクトに硬質な動きを入れていく。

これまでのあきばっか〜のになかった、大人の色艶のある動きだ。

すると、ここ一番でトランペットの音が高まった。ゆんこの動きが、不意に柔らかく伸びのあるものに変わる。

身体から手が勢い良く放たれて、その弾道は指先までしなって意思を持つ。

たったワンフレーズでここまで落差のある組み合わせに、否が応でも沸き上がる観客。

と、ここまで開始わずか7秒

名店のタコ焼き(どちらかと言えば関東)のうまさも、ゆんこに通じるものがある。

その技術力は、第一印象であっという間に認めてしまうのではないだろうか。

外はカリッとしているのに、食べるとフワッとしたやわらかさを包み込んでいる。

ひとつの食べ物に、ふたつの食感。軽い裏切り。

そして、そのひと口で納得させ、トリコにさせる。

絶妙な掛け合わせが広がりを産み、豊かさと無限の可能性を感じさせ、同時に次のタコ焼きを求める自分がいる。

周りの環境にも左右されず、変速的な音に寸分の狂いもなく、合わせていくムーブ。
早いピッチは小刻みに切るような硬い動きでリズムを保つ。

ボーカルが声を伸ばす。そのタイミングに合わせて動きが変わった。

小さな動きが蓄積されている者にとっては、伸びやかな動きやラインは、ことさら比例して大胆に美しく感じる。実際、指先まで神経が行き届いていて美しい。

ゆんこは、最初から最後まで、完璧に賭けグルイを踊りきった。
僕たちの記憶に、また1店舗、通い詰めるであろう名店のタコ焼きがリストアップされた。

そして、この味はゆんこにしか出せない。

味わいたいなら、再びゆんこに踊ってもらうしか、方法はないのだ。

 

ボーカルのハスキーボイスと、テンポの良い音楽に合わせて、オーバーロードの世界に憑依するゆんこ。

長い手足は、感情の振れ幅をさらに増幅させる特効薬だ。

日頃の練習で、その手足をしなるほどに自在に操れる。

フィニッシュは、ゆんこが背面へと大きくのけぞり、その体を手が支える。

ゆんこは毎日踊ることで、自分が何者なのかを知りたがっているようにも見えた。