ネス/NESS(あきばっか~の踊り手)は人気絶頂のシナリオダンサー。多彩な技と緻密な構成力で、ドラマチックな興奮を与え続ける。
ネス/NESS(あきばっか~の踊り手)とは
- 多彩なタット(タッティング)を中心に他ジャンルも取り入れ続ける踊り手。
- 体から音が鳴っていると錯覚するムーブ。アニメソングも音まで知り尽くしている。
- 毎回、何をカマしてくれるか全員から期待される人。決勝の常連。
ネス/NESSのベストムーブ5つを紹介。常に技を広げ、アニソンも知識があり、ムーブの構成も進化を続けている。常に技を磨き進化し続けるため、先の展開が読めない。この劇作家のシナリオを、観客はただ追っていくしかないのである。
踊るたびに体から音が生まれる。(ネス/NESSのベストムーブ)
『あきばっか~の vol.12』BEST4第一試合 延長戦(15:40あたり)
曲名:Serendipty(作品:フリップフラッパーズ OP)
東京愚者(jun-G、岩倉)
vs
最後の光と幻影物語祭り(ネス/NESS、異端児)
会場は東京愚者がムーブを終えたと思ってからのルーティーンがハマり、東京愚者に沸いた。ジャッジは引き分けで延長戦に。
その延長戦で先行を取ったネス。ネス/NESSの身体からアニソンが鳴っている。
ネス/NESSは曲の歌詞だけでなく音の種類まで知っている。さらに、その音に合うムーブを選んで細かくチューニングする。
このセンスに、観客は酔いしれる。
あきばっか〜ので「Serendipty」は人気の曲。ベストバウトも次々に輩出している。
あきばっか〜のvol.11のBEST16ではたられと「かじゅ」が踊ったが、決勝でもないのにマイリスト数2,000超えと驚異的な数値が付き、彼ら彼女らの代名詞といえるような出来だった。
しかしこの日、ネス/NESSはこの曲のムーブに新しい解釈を示した。
皆の視線を釘付けにしたまま、フィニッシュの音ハメでは悲鳴にも似た歓声が沸く。一度は見てほしいムーブ。
相手を巻き込み、シナリオを操作する。(ネスのベストムーブ)
『あきばっか~の vol.9』BEST16第四試合(1:30あたり)
曲名:狂乱 Hey kids!!(作品:ノラガミ ARAGOTO OP)
パブリックエネミー(しんぺー、のびた)
vs
よろしくシバラック(ネス/NESS、あいやしばらく)
先行はパブリックエネミー。しんぺーとのびたが放つ、他を寄せ付けない息ぴったりのルーティーンで一気に会場を制した。ルーティーンは揃わないと諸刃の剣だが、息ぴったりのコンビネーション。
「狂乱 Hey kids!!」もあきばっか〜のでは人気の曲。サビで何度も出てくる「狂って」をどうはめるかが踊り手の見せ場だ。
しんぺーは「狂って」のフレーズのムーブをすべて変えて踊り、かましまくる。
パブリックエネミーの初回ムーブだけで会場が沸きに沸く。かなり後攻にはやり辛い空気。パブリックエネミーは後攻を取ることが多いが、先行を取ったのは勝算あってのことだろう。
そしてネス/NESSのムーブ。
卓越したタッティングはもちろんだが、緩急を大きくつけ、歌詞に合わせて構成を組み立てることで会場を沸かせる。あの、パブリックエネミーのルーティーンにも負けないムーブ。
最後まで途切れなく会場を沸かせ続けた後は、パブリックエネミーも巻き込んで踊りだす。
しかし、これこそがフィニッシュへと向けたネス/NESSの布石だった。フィニッシュでパブリックエネミーは見事に裏切られる。
この男はどこまで構成を考えて即興で踊っているのか。ネス/NESSの底抜けの構成力が光る一戦。
音楽と共に悶絶するほど心地よい動きを繰り出す。(ネスのベストムーブ)
『あきばっか~の vol.14』BEST4第二試合(1:20あたり)
曲名:動く、動く(作品:少女終末旅行 OP)
おねすか(ネス/NESS、SKAJUN)
vs
パブリックエネミー(しんぺー、のびた)
最初の1音で飛び出したネス/NESS。
アニソンの豊富な知識と、磨き続けるタッティングが組み合わさり、もはやショーケースのようなレベルへと押し上げる。
タットを主にしたパフォーマンスはあきばっか〜の当初から注目されていたが、貪欲な彼は、さらに技を洗練させて、技の数も劇的に増やし続けてきた。
すでに期待され、いくつもの目が集まる中でのパフォーマンス。しかし彼は、その期待の上をいくパフォーマンスを目指す。誰もが興奮する動きを重ね続けて。
ネス/NESSのパフォーマンスのゴールは、一体どこに設定されているのだろうか?
残念ながらそれは、彼にしかわからないこと。
僕たちは、彼が上り続けていく高みを、興奮しながら見続けるのみだ。
国内随一の速さと正確なタッティング。(ネスのベストムーブ)
『あきばっか~の vol.11』BEST4第一試合(2:06あたり)
曲名:99(作品:モブサイコ100 OP)
思春期テロリスト(珍味、SPLASH(しぶき))
vs
平沢家の長男と婿養子(Fumi-Rock(ふみろく)、ネス/NESS)
技もルーティーンも独創的な思春期テロリストとのアツい一戦。
否が応でも盛り上がるモブサイコのオープニングテーマとともに魂をぶつけたようなムーブをみせたSplash(しぶき)に対し、
静かに手を合わせて動きはじめたネス/NESS。
しかし、この動きは徐々にスピードを増し、驚くほどの速さを持つタッティングへと滑らかにつながっていく。
国内でも随一の速さと言われるタット。さらに言うなら、ネス/NESSのタットは早くて正確だ。
その早いタットがピタッと止まった。不意に、両の手が中央でひとつになる。
次に現われたのはフィンガータット。バックミュージックも消えさり、
リズムとボーカルの声だけが残った世界で、ネス/NESSの指が主役になる。
音に合わせて瞬時に世界を切り返し、皆をまた「あっ」と言わせた。
さらに深まるタットの世界に釘づけ。(ネスのベストムーブ)
『あきばっか~のvol.16』BEST16第三試合(5:10あたり)
曲名:モブサイコ(作品:オーバーロードⅡ OP)
パブリックエネミー(しんぺー、のびた)
vs
おねすか(ネス/NESS、SKAJUN(スカジュン))
想像力さえあれば、腕と手、指の可能性に限界はないと知らされるムーブ。
さらに進化したタット。
タットの方向も縦横だけではない。斜めにも自由に構成する。可動範囲も手だけでなく、足や膝も意思を持つ個体に変化した。
音の抑揚が掌に乗りうつった。
激しい音には弾かれたようなムーブ、不気味な静寂には怪しげなムーブ。
ネス/NESSが持つ、無限にも感じられる表現方法から、瞬時に適した動きをチョイスして披露する。
もはや「かます」というより、ネス/NESSが創り上げた世界に我々が「飲み込まれる」といった方が良いかもしれない。
しかし、飲み込まれた世界に敗北感はない。その世界は、我々を心地よい余韻に包み込んでくれるからだ。